「be surprised at」と「be surprised by」は、前置詞の「at」と「by」の違いだけですが、これだけで英文全体の意味と用法が全く異なります。
「be surprised at」は分詞の形容詞的用法で、「be surprised by」は受動態と言われる用法です。この2つはかたちが似ているので混同しやすい。
形容詞的用法や受動態と言っても分かりにくいので、短くて簡単な例文を挙げてこれらの違いを解説していきます。
「be surprised at」の意味と使い方
I was surprised at the news.
私はニュースに驚いた。
「be動詞 surprised at~」は、「~に驚く」という意味で使われます。ポイントは、ここで使われているsurprisedが「驚いて」「びっくりて」という意味の形容詞ということです。
英語は主語(S)と動詞(V)が必ず必要で、形容詞だけでは英文にならないのでbe動詞のwasが使われています。I was surprised「主語 + be動詞 + 形容詞」のかたちです。
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atは、何かの一点に意識が集中することを意味する前置詞です。たとえば、at the station(駅で)だったら、地図上で駅の一点を指さしているイメージです。at 5 o’clock(5時に)と言えば時計の針が指し示す時間は5時の一点しかないわけです。
例文のat the news(ニュースに)は、私が驚いたニュースの内容に意識が集中している状態です。気になるニュースがあって、そこに注目している感じです。
この例文は、能動態(通常の英文)で、英文全体の構造を簡単に説明すると次のような関係になっています。
「I(私)→ 驚いた → the news(ニュース)」
この関係を踏まえた上で、次の受動態(受け身の英文)の使い方の違いを確認していきましょう。
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「be surprised by」の意味と使い方
I was surprised by the dog.
私は犬に驚かされた。
この例文に使われているsurprisedは、「驚かす」「びっくりさせる」という意味の動詞のsurpriseの過去分詞です。(動詞の原形:surprise / 過去形:surprised / 過去分詞:surprised)
「be動詞 + 過去分詞」で、「~される」という意味の受動態(受け身)の表現になります。
この例文では、犬が突然「ワン!」と吠えてきた時のように、私が犬に「びっくりさせられた」という受け身の意味で使われています。
例文では、前置詞にbyを使っていますが、受動態は必ず前置詞にbyを使うわけではありません。たとえば、Butter is made from milk.(バターは牛乳からできている。)のように他の前置詞を使うこともあります。
byは、対象と「近い」イメージをもつ前置詞です。例文では、the dog(犬)と接近して関わっているイメージで使われています。また、byは対象と密接に関わることから「手段」を表す時に使うこともあります。たとば、受動態ではなく未来形ですけど、I will go by bus.(バスで行きます。)のような使い方です。
受動態(受け身の英文)の英文全体の構造を簡単に説明すると次のような関係になっています。
「I(私)← 驚かされた ← the dog(犬)」
「be surprised at」と「be surprised by」の違い
「be surprised at」と「be surprised by」の違いは、「能動態(通常の英文)」と「受動態(受け身の英文)」の違いだと言えます。
「be surprised at」のsurprisedは形容詞で、「be surprised by」のsurprisedは動詞の過去分詞という違いがあります。
「be surprised at」と「be surprised by」を比べると、会話では「be surprised at」の方が使う頻度が高いと思います。「be surprised by」は文章で見かけることがあります。
たとえば、普段の会話で、I was surprised by the dog.(私は犬に驚かされた。)という状況を、I was surprised at the dog.(私は犬に驚いた。)と言っても会話は成立します。ただし、「驚かされた」のと「驚いた」では、それらの意味がもつニュアンスは違います。
押さえておきたいポイントは、「be surprised at」みたいに、過去分詞のように見えて、実は形容詞的用法があるということです。
分詞の形容詞的用法は、「be surprised at」以外にも、「be worried about(心配だ)」や「be interested in(興味がある)」など、いろいろあります。しかも日常会話でよく使われる英語表現なので、しっかり覚えておきたいところです。
「be worried about」の使い方については、以前に書いた記事があるので合わせてご覧ください。
「worry about~」と「be worried about~」は、どちらも「心配する」という意味で使われる表現ですが、それぞれのがもつニュアンスに違いがあります。
それぞれの違いのポイントとなるのは、動詞の現在形が「習慣」を表すという使い方です。今回の記事では、「worry about~」と「be worried about~」の違いについて例文で解説していきます…
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