put onとwearは、どちらも「着る」という意味で使われますが、それぞれの使い方には違いがあるので、シチュエーションによって使い分ける必要があります。
put onには、多様な意味と使い方があります。なかには「put on weight」のようにちょっと変わった表現もありますが、put onが持つ基本的なイメージは全て同じです。
まずは、put onが持つイメージについて確認していきましょう。
put onが持つイメージ
put onは、「put」と「on」を組み合わせた句動詞ですが、まずは、それぞれの単語が持つイメージをを理解しておきましょう。
「put」・・・ある場所から移動して別の場所に置く
「on」・・・ある面に接触した状態
「put on」・・・ある場所から何かを移動して別の場所に接触させる
putは、ある場所から移動して別の場所に「置く」イメージです。この「置く」という部分が場面によって「着る」だったり「付ける」だったり「履く」だったり「塗る」だったりします。
onは「~の上に」と訳されることが多いですが、何かの上に乗っているというイメージだけでは不十分です。
onは、何かに接触した状態を表した言葉です。つまり、接触した状態であれば、上に乗っていても垂直にくっついていても使える言葉なのです。
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たとえば、A poster on the wall.(壁に貼ったポスター)でもonを使いますし、A poster on the ceiling.(天井に貼ったポスター)でもonを使います。
ポスターが壁に垂直に貼られていても、天井に貼られていても、壁や天井に接触している状態なのでonが使えるのです。
これらのことを踏まえた上で、put onが持つイメージを考えてみると、「ある場所から何かを移動して別の場所に接触させる」というイメージになります。
余談ですが、もっと詳しくonのイメージを言えば、onは何かに接触した状態、つまり、何かを頼っていないと現状を維持できない状態を表すイメージです。たとえば、A poster on the wall.壁に貼ったポスターも壁と接触していないと維持できずに落ちてしまう。
そんなイメージから、depend on~「~に依存する」という句動詞に使われます。I depend on my parents.(私は親に依存する。)つまり親なしでは現状を維持できないという状態を表しています。
put onとwearの違い
put onとwearは「着る」という意味で使われることが多いですが、これらは使い方に違いがあります。
「put on」・・・着るという「動作」を表す
「wear」・・・着るという「状態」を表す
それでは、put onとwearの使い方の違いを例文で確認していきましょう。
Wait a moment. I will put on my coat.
ちょっと待ってください。コートを着ます。
put onは、これから何かを身につけるという「着る動作」を表す句動詞です。
例文では、外出する直前に、今まさにコートを着ようとしている動作をput onで表しています。
It is very cold today, so I am wearing my coat.
今日はとても寒いので、コートを着ています。
wearは、すでに何かを身につけているという「着ている状態」を表す動詞です。
例文では、外が寒い季節なので、すでにコートを着ている状態をwearで表しています。
「着る動作」と「着ている状態」の違いで、put onとwearを使い分かると良いでしょう。
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put onの意味と使い方
put onには、「着る」「履く」「付ける」「塗る」「取り付ける」「貼る」「置く」など、様々な和訳がありますが、put onが持つ基本的なイメージは全て同じです。
put onが持つ基本的なイメージ・・・ある場所から何かを移動して別の場所に接触させる
「着る」「履く」「付ける」「塗る」
It’s raining. You should put on your raincoat.
雨が降っているよ。レインコートを着たほうがいいよ。
この例文で使われているput onは、どこかからレインコートを持ってきて、自分の体に接触させる(着る)という意味でput onが使われています。
つまり、体に接触させるというイメージが分かっていれば、I put on clothes.服を着るでも、I put on a hat.帽子をかぶるでも、I put on shoes.靴を履くでも、全てput onが使えるということが理解できると思います。
I put sunscreen on.日焼け止めを「塗る」という意味でさえも、体に日焼け止めクリームが接触しているのでput onが使えます。
「取り付ける」「貼る」「置く」
I put a new button on the shirt.
私はシャツに新しいボタンを付けました。
put onには、「取り付ける」「貼る」「置く」など、何かを持ってきて別の場所に接触させるとという意味があります。
例文では、新しいボタンを持ってきて、シャツに取り付けるという内容です。まさにput onが持つ基本的なイメージが反映した表現だと思います。
何かの表面にくっつける、接触している、といったイメージで、put onは「取り付ける」「貼る」「置く」などに訳されることがあります。
置くというイメージから次の例文のような、ちょっと変わった表現もあります。
I’ll put on some tea for you.
あなたのために紅茶をいれます。
お湯を沸かして紅茶をいれる時にput onを使うことがあります。これはイギリス英語で使う表現で、若い人はあまり使いませんが、おじいちゃんやおばあちゃんの世代で使われる表現です。
例文でのput onは、やかんを持ってきて火にかける動作を表しています。つまり、I put the kettle on fire.(やかんを火にかける。)という意味です。このような面白い表現もあるので、覚えておくと良いと思います。
put on weight「体重が増える」
I have put on so much weight.
太り過ぎた。
日本語でも体重が増えた状態を「脂肪が付く」と言うことがあります。put on weightは、体重(つまり脂肪)が体に付くというイメージで使われます。
put 人 on「人をからかう」
Don’t put me on!
私の事をからかわないで!
この例文は口語でよく使わるフレーズなので、そのまま覚えておくと良いでしょう。どうしても日本人はput onを「着る」という意味で覚えている場合が多いので、Don’t put me on!と言われて意味が理解できないことがあります。
put 人 on「人をからかう」は口語の使い方ですが、このようなフレーズも覚えておくと、英会話が楽しくなると思います。
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