今回は、「have been to」と「have gone to」の違いと使い分けについてです。
この2つは、特に完了を表す時の訳し方にはっきりとした違いがあるので、それぞれの使い方を例文で確認していきましょう。
「have been to」と「have gone to」の違い
「have been to」と「have gone to」は、次のような訳し方になります。
have been to
完了)「~に行ってきたところだ」
経験)「~に行ったことがある」
have gone to
完了)「~に行ってしまった」
厳密に言えば、主にアメリカ英語で、have gone toも「~に行ったことがある」という経験を表す使い方をしますが、日本の教育では、まずは基本的な使い方から教えているので、have been toは、完了と経験を表す時に使い、have gone toは完了を表す時に使うと教えていることが多い。
「have been to」と「have gone to」は、完了を表す時の訳し方に違いがあります。
have been toの場合は、何処かに行って戻ってきた状態を表しています。ですから、今ここにいるという状態です。
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一方、have gone toの場合は、何処かに行ってしまって、今ここにいないという状態になります。
今ここにいるのか、もしくは今ここにいないのか、このような違いがあるのです。
have gone toの経験の用法については、記事の最後で解説するとして、まずは「have been to」と「have gone to」の完了を表す使い分けについて例文で確認していきましょう。
「have been to」の意味と使い方
I have just been to the library.
私はちょうど図書館に行ってきたところです。
have been to~は、完了の使い方で「~に行ってきたところだ」という意味になります。
beenは、be動詞の過去分詞ですが、そもそもbe動詞は「~にいる」「~にある」という意味をもっています。
例文では、私は過去に図書館にいて、現在はここにいるという状況を表しています。beenを使っているので「今はここにいる」というところがポイントです。
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「have gone to」の意味と使い方
He is not here, he has gone to Kyoto.
彼はここにはいない、京都に行ってしまった。
have gone to~は、「~に行ってしまった」という意味になります。
例文では、He is not here(彼はここにいない)という文を付け加えていますが、he has gone to Kyoto.だけでも「彼は京都に行ってしまって、今ここにいない。」という意味になります。
have been toとの違いは、have gone toの場合は、行ってしまって「今ここにいない」ということです。
goneという言葉自体、現在地から離れて何処かへ行くという意味合いがあるので、have gone toが今ここにいない状態を表していることが理解できると思います。
「have gone to」の経験を表す使い方
Have you ever been to Canada?
カナダに行ったことはありますか?
Have you ever gone to Canada?
カナダに行ったことはありますか?
have gone to~の「~に行ったことがある」という経験を表す訳し方は、あまり馴染がないかもしれませんが、実はアメリカ英語ではhave gone toを使って経験を表すことがよくあります。もちろんhave been toで経験を表すこともよくあります。
例文のようにeverなどと組み合わせて、経験を表すことがよくあります。
have been toを使った場合でも、have gone toを使った場合でも、どちらも行動が完了しているので、とらえ方によっては経験として受け取ることができます。
goneを使ったとしても、「に行ったことがある」という経験としてとらえることもできるわけです。だからといって、have gone toの経験の用法がテストに出題されることは考えにくいのですが、このような使い方もあるということを知っておくことが大切です。
「have been to」と「have gone to」の違いについては、完了を表す訳し方が出題されることが多いので、have been to「~に行ってきたところだ(今ここにいる)」と、have gone to「~に行ってしまった(今ここにいない)」の使い分けをしっかり覚えておきましょう。
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