中学英語の熟語で「go to school(学校に行く)」を学習しますが、なぜ「school」の前に「a」や「the」がつかない無冠詞になるのでしょうか?
また、「I can play guitar.(私はギターを弾くことができる。)」も、なぜ「play a guitar」や「play the guitar」ではないのでしょうか?
今回は、名詞の前に「a」や「the」がつかない無冠詞になる理由について解説していきます。
「go to school」が無冠詞なのはなぜ?
I go to school by bicycle.
私は自転車で学校に行きます。
「go to school」に使われている「school」は、1つの単語で「学校」という物理的な「建物」を表しているのではなく、「go to school」の3つの単語が一塊で「通学する」という「行為」を表しているので、schoolの前に「a」や「the」がつかない無冠詞になっています。
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この例文では、もう1つ「bicycle(自転車)」という名詞が使われていますが、「bicycle」にも「a」や「the」がつかない無冠詞になっています。これも同じ理由で、この例文で使われている「bicycle」は、自転車という物理的な「乗り物」を表しているのではなく、「by bicycle(自転車で)」という通学の「手段」を表しているので無冠詞になっています。
このように英語では、複数の単語が一塊になり、まとまった意味を持つことで、本来名詞が持っている物理的な意味が弱まった時に無冠詞になるという傾向があります。
「go to the school」になる場合もある
My mother went to the school and talked with my teacher.
私の母親はその学校に行き、私の先生と話しました。
「go to school」は、3語一塊で生徒などが「通学する,登校する」という意味の熟語でしたが、この例文のように、母親などが勉強する目的ではなく、単に「学校」という物理的な「建物」に行くと言いたい時は、特定を表す冠詞の「the(その)」を付けて「the school(その学校)」と表します。
ですから、この場合の「go to the school」は、「go to~(~に行く)」と「the school(その学校)」を分けて考えると理解しやすいと思います。
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「play guitar」が無冠詞なのはなぜ?
I can play guitar.
私はギターを弾くことができます。
この例文に使われている「play guitar」は、2つの単語が一塊で「ギターを弾く」という「行為」を表す言葉になっています。そのため、この例文の「guitar」は、特定のギターという物理的な「楽器」を表しているわけではないので、guitarの前に「a」や「the」がつかない無冠詞になっています。
実は、20世紀前半までは冠詞をつけて「play the guitar」と言っていました。そのため、昔の学校教育では「play the guitar」と学習した方もいると思います。20世紀半ば頃から徐々に「play guitar」と無冠詞で使われるようになっていきました。
このように英語は時代とともに表現が変わっていくものです。頻繁に使う言葉は次第に単純化されていく傾向があります。因みに、同じ楽器でも「piano」の場合は冠詞を付けるのが一般的です。たとえば、「Can you play the piano?(あなたはピアノが弾けますか?)」このように「the piano」で表します。
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